◆八雲紫

東方妖々夢のPhantasmに登場する八雲紫

の立ち絵について。

妖々夢での八雲紫の衣装や背後のスキマ等

の元ネタは2002年1月~9月に放送された

TVアニメ『ラーゼフォン』の登場人物

如月 久遠(きさらぎ くおん)である

可能性がある。

(スキマの能力自体は竹本泉のADV

ゆみみみっくす由来だと思われる。)

以下、比較画像と合成再現。


① ラーゼフォンの卵と如月久遠(※1)

yukari_001.png


② 傘をさす如月久遠と椅子に座る

如月樹(きさらぎ いつき)(※2)

yukari_002.png

(※1) 絵の初出はアニメージュ2002年

4月号 千と千尋の神隠しとのダブル表紙

(※2) 初出はDVD 2巻ジャケット

(ここでは如月樹は省略)


③ ①と②のイラストを合成し

カラーを八雲紫化

yukari_003.png


④ ③に妖々夢の八雲紫を上乗せ

yukari_004.png


⑤ ①の如月久遠と③の合成画像を比較

yukari_005.png


二枚のイラストは

『画集ラーゼフォン ― オフィシャルイラストコレクション』に収録されている。

(① 見開き46~47ページ、② 73ページ)

また、同一のイラストは後に発売された

『山田章博の世界 ~ ラーゼフォン アートワークス ~』にも収録されている。

(① 29ページ、② 15ページ)

八雲紫は妖々夢の開発終盤で追加された

オマケキャラなので時期的(※3)にも

絵が見開きで分割されていない点からも

神主がそもそも山田章博ファンであること

からも、後者の画集が直接の元ネタである

可能性が高い。


(※3) 後者の画集の発売日は2003年7月

1日で、妖々夢完成版の頒布は2003年8月

17日開催のコミックマーケット64


【2015/10/11 追記】

の絵の初出がアニメージュ2002年4月号

であることから雑誌の確認を行った。

すると以下の事柄が判明した。


【壱】 4月号のダブル表紙とは千と千尋の

神隠しの表紙の下に隠されたもう一枚の

厚紙の表紙のことである。

表紙の裏面や雑誌裏表紙のことではない。


【弐】 48~49ページの見開きにてアニメ

版 十二国記(4月2日放送開始)の特集

ページがあり、原作者 小野 不由美 氏の

コメントも掲載されている。


【参】 104~105ページの見開きにて

ガラクタ名作劇場 ラクガキ王国』の

特集ページ(2002/3/10)があり、かつて

神奈川に存在したタイトー海老名開発

センターの写真と隠しラクガキ

ハクレイのミコ』が掲載されている。

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【肆】 167~173ページの左柱にて

永野のりこ氏の『まじょっ子ソンソン』

なる縦長漫画(?)が掲載されている。

(1988年のアニメージュから続いている

同誌で最も長い連載作品。)


ここで重要なのは【参】である。

博麗神主こと太田順也氏の手によって

作られたハクレイのミコ(博麗霊夢)が

後に八雲紫のモデルとなる如月久遠の描き

下ろされた雑誌に載っている点である。

(ハクレイのミコの画像は2002年1月24日

こちらのものと同一。)


ゲームの特集記事を掲載されたことから

アニメージュ2002年4月号が海老名開発

センターに存在していた可能性や

ハクレイのミコ画像を各種メディア向けに

出力したであろう存在が記事の確認のため

に入手していた可能性も考えられる。


結論、博麗霊夢と八雲紫の関係は2002年

4月の時点で既に始まっていたのだ!

(それは人間と妖怪の新しい関係だった)